お米の歴史と健康の関係

日本人がお米を食べだしたのは、縄文時代の終わり頃だと言われています。それまで狩りや木の実を採集しながら、移動して暮らしていました。しかし、大陸から九州地方へ、稲と水田耕作技術が伝えられたことで次第に稲作が盛んになり、やがて全国に広がりました。

稲作といっても当初は技術も未発達で、雑穀などと一緒に栽培して食べていたようです。弥生時代から古墳時代にかけて技術が進歩し、お米の生産量が増えると同時に人口も増加しました。これはお米の生産によって養える人口が増えたからで、水田稲作は当時の人々にとって食糧供給を安定させる大きな要因と言えます。

それでは、人口が増えたのは食糧事情が安定したためだけでしょうか。実は、お米は日本人の栄養状態を良くしたとされています。栄養分の過不足は人間の健康状態に影響を与え、少なければ身長や体重が減って免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。こうした栄養状態は、骨にも異常をもたらします。

昔の人がどのような健康状態だったのか、発掘された骨により推察できるのです。そこから、稲作を始める以前とされる人骨には、異常が認められました。お米を食べ始めてしばらくした頃の人骨に異常は少なく、身長も伸びるなど栄養状態が良かったことが窺えます。

これは、不安定な食糧事情が稲作によってある程度改善されただけでなく、お米から新たな栄養分を摂取できるようになったためです。その結果、これまでとは違うバランスのとれた食生活を送れるようになったと考えられています。